受水槽事件 何故ネットで拡散?
こんにちわ。
福岡のマンションの受水槽で泳いでいる男達が映った不適切動画拡散事件のニュースについて触れたいと思う。
基本的に受水槽には施錠がされているはずなのに何故侵入に成功したのかと思えば、なんと犯人は点検作業員だったんですね・・・
散々バイトテロ騒動でそういった行為自体、またネット上に掲載することがどれだけリスキーな事か世間に知れ渡ったのに、かくも歴史は繰り返されるものなんですね。
今回の件で気になった事を書いていきます。
そもそも受水槽とは??
受水槽とは貯水槽のひとつで建築物内で使用する水を貯留する設備です。
一般的に、建築物の地上または地下に設置されているものを「受水槽」屋上に設置されているものを「高置水槽/高架水槽」地上または地下に設置されている一定温度のお湯を貯めておくタンクを「貯湯槽」と言います。
これらを用いた給水方式を受水槽方式と呼び、水道水を一度受水槽で貯留した後で給水する方法を指します。
高さのある建物で上階へ給水する為に必要な水圧が足りない場合や、短時間に大量の水を使用する施設においてこの給水方法が用いられています。
また、長い間タンク内に水を貯めたままになることから衛生面の管理には十分な配慮が必要となり、法律により最低年1回以上の清掃が義務付けられています。
今回被害にあったのはマンションということもありおそらくは「高置水槽/高架水槽」だったのではないかと推測します。
問題なのは、これらの貯水槽は家庭内の蛇口と基本的に直通だということ。
つまりは最悪の場合、今回のように生身の人間が貯水槽に浸かってしまえば、その生身の人間が貯水槽に浸かった水を飲んでしまう危険性がある。
今回のようなケースは稀有だと思う。それに今回はあくまで点検時の排水前の水に浸かって、その後排水し清掃点検を実施しているのでまだ被害は最小限であろう。(だからといって許される行為ではないが)
一番最悪なのは野鳥などの野生動物が侵入してしまい貯水槽の中で息絶えそのまま死骸が浮いてしまうことだ。これはさすがにだれも気づくことができない。
そういった「リスク」があることは認識しておいた方が身のためだ。現在住んでいる住居は貯水槽は使用されているのか?管理状態は?これを機に気にした方がいいかも知れない。
なぜネット上に投稿するのか?
こういった事件を見聞きするたびにまず思うのはこれだ。
いくらネット社会になり、動画すらも一般人が簡単にネット上に投稿する事が可能だからといって、これでは殺人犯が防犯カメラに向けて自ら身分証明書を晒しているのと同じだ。いや、「黙っておけばいいものを」と言いたい訳ではないのだが・・・一体どういった心理状態なのだろうか。調べてみると以下のようなものを見つけた。
これは人間性心理学の最も重要な生みの親として知られる、アブラハム・マズローという学者様が生み出した「自己実現理論」またの名を「欲求段階説」と言う。
まず人間は低次元の欲求を感じます。一番下はいわゆる人間の三大欲求ですね。
それが満たされると次は安定した生活を求めます。次にこれが満たされると所属と愛の欲求を感じるようになる。つまりは人との繋がりによって孤独や不安を解消しようとする。
そして次に「承認欲求」が芽生える。これは知っている人も多いのではないだろうか?「他人から認められたい、尊敬されたい」そんな欲求です。
実は承認欲求は2つに分かれており、どちらが強いかによって大きく人格が変わる要素になりかねないものです。
1つは上で述べたように他者に認められたいという「他者承認」。もう1つは自分自身を磨くことによって自分に自身をつけ、自分自身を認めたいという「自己承認」です。
さて、もう一段上に「自己実現欲求」なるものもありますが、バイトテロや今回のような事件は「承認欲求」から生まれます。それも「他者承認」です。
もうひとつ。バイトテロと今回の受水槽の件で共通しているのはおそらく「仲間以外誰の目にもつかない状況」だったと言うこと。そして「正常性バイアス」が働き行動に移したのだろう。(何の根拠も無いが自分は大丈だろうと思う心理)
「他者承認」という悪魔にもなりかねない欲求が悪戯心をくすぶる。助長する仲間達、しかも誰も見ていない。芽生えた悪戯心は「俺はこんな事ができるんだぜ、すごいだろう」と言わんばかりの行動を引き起こし、より多くの人にそれを認めてもらう為に映像を残す。一昔前でいうとこの「武勇伝」となんら変わらない。
まとめ
動画の拡散が本人達の意図だったのかはさておき、精神の未熟さゆえの犯行だということは明白であり、事実。
生活、仕事、娯楽・・・なんにおいても「リスクヘッジ」は大切だなと、改めて感じた。
冒頭に述べた歴史は・・・のくだりですが、よくよくニュースを見ると今回の件の実行日は去年のようですね。そういう時期だったのですね。
賢者は歴史から学びましょう!ではまた。
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