老後2000万問題の報告書を実際に読んで噛み砕く
どーも、あるえです。
何かとホットな話題の老後2000万の話
メディアが騒がしいですが、実際に報告書を読んでみないことには始まらないですし、今更ながら先入観は捨てて目を通して見ました。
まずはじめに言っておくと「金融庁の報告書=国の見解」とは限らない。
そもそもこの報告資料は国の方針そのものでもなければ、国会での年金問題に言及したものでもない、つまりあの場であーだこうだ議論されること自体がおかしいし、受け取り拒否する必要はなかったってこと。
野党になんだこれはと言われたなら(まずこの行為自体嘆かわしい)、それは「有識者(大学教授や企業人含む)のあくまでも平均的な統計から作成された報告書であって、政策と完全に一致するわけではない」とでも言って一蹴しておけば片付いたのだろう。たぶん。
さてじゃあ本題の報告書にいってみよう。
現状整理
まずここでは経済環境の変化や人口、収支、資産のこれまでの推移と現状の統計を書いている。やたら長ったらしい前書きがあるが、まあそこはハショっても問題ない。
要は「少子高齢化やITなどのデジタル化が進む環境変化に伴ってどのような問題と解決策があるか考えてみました!」ってことだね。
人口動態等
人生100年時代なんて言われている通り日本人の平均寿命は延び続けている。長寿化とともに注目すべきは健康寿命。これはまあその名の通りなんですが、簡潔に言えば働こうと思えば働ける限界ですね。余命と健康寿命の差を縮めていくことが重要であると書かれている、ごもっともだ。
その間は就労しての収入が得られないですし。
あとは単身世帯や未婚率も増加していると。単純に稼げる時代じゃなくなったってことだよね。ほんと苦しいですよ、正社員で働いてても・・・結婚なんて余裕もない人が増えるの当然だよね。私も副業してますしねw
収入支出の状況
ハイ、来ましたね。ここで老後の年金だけでは月々5万円赤字なんて話がされてたんです。抜粋してみましょう。
「収入も年金給付に移行するなどで減少しているため、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる」
平均的ですか、そうですか。以上!
まあ一応この見出しではバブル崩壊後「空白の20年」があり収入は低迷、釣られて消費も減少、高齢就労者の増加、退職金の減少傾向について書かれていました。
もうわかってんよ!笑
金融資産の保有状況・意識
続いてここですね。いやはやすっごい単純計算。
当然こんなに不足しない場合もあるしこれより不足する場合もある、あくまでも平均的な話。あとは資産運用の紹介もチラっとされてます。
「わが国でも後述するつみたて NISA や iDeCo 等が整備され、個人が長期の資産形成を行うに際して、制度的な環境が整いつつある。 」って。
基本的な視点及び考え方
ここまで高齢社会を取り巻く環境変化についての整理でしたが、ここからは高齢社会における金融サービスに関して個々人も提供側もちゃんと考えた方がいいよって事がつらつらと書かれています。
長寿化に伴い資産寿命を延ばすことが必要
先程まで言われてた通り1000万だか2000万だか足りない場合があるかもしれない、長寿化に伴って資産の寿命も増やさないと、っていうよりまずはその必要性を認識してっこれからは考えていこうねってニュアンスで書かれてる。
たとえば今までは一ヶ月の食費3万円で考えてたけど、2ヶ月の食費を同じ三万円で過ごしなさいってなったらきついよね。二ヶ月になるならこれからの食費を増やせるようにしないといけないってことだ。
ライフスタイル多様化による個々人のニーズは様々
むかしは高齢者の世帯形態と言えば親、子、孫という三世代が同居する世帯が多数を占めていたが、最近では夫婦のみの世帯や単独世帯の割合が増加していて、三世代が同居する世帯は少数派となってきている。
特に単身世帯の増加は著しい。私がそうだ。
働き方も柔軟化し年功序列も夢のあと、終身雇用も危機的状況。保有資産や所得等の状況はバラつきが見られる、って言うより格差がひどい。当然こうした変化は、個々人の行動にも大きく影響を与えているし、ライフスタイルが多様化する。
自分がどのようなライフプランを想定するのか、そのライフプランに伴う収支や資産はどの程度になるのか、自分自身の状況を「見える化」した上で対応を考えていく必要がある。
文中、大学卒業~定年までの書き方に悪意を感じた。中卒や高卒は?
まるで大学出が当たり前みたいで誠に遺憾である
年金需給に加えた生活水準を上げる為の行動
年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して、自らの望む生活水準に照らして必要となる資産や収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。
自分はどんな生活水準で老後はどうしたいのか、まずそこを見極めよう。ウム
認知・判断能力の低下について
長寿化に伴い増えるリスクについても事前に備えたりが必要であると。
誰しも「老い」から逃げおおせる事が出来ない以上、身体的機能低下や認知症による金銭的負担もかかるかも知れない。これを無視した試算では危ないってことだ。
考えられる対応
これまでで述べてきた現状及び基本的視点と考え方をよーく認識しつつ、個人や金融サービス提供者はどういった対応が考えられるか。それに加え、その対応を有効なものにしていくための環境整備も必要になる。
健康の為に水泳しなきゃ!プールはあるけど・・・朝の1時間しか一般開放ないとか馬鹿かよ!!ってことになっては目も当てられない。
例え下手かよ
資産形成・管理での心構え
じゃあどうするか編に突入。
現役期、リタイア前後、高齢期にそれぞれどうするのかいくつか手段が書かれている。最近良く聞くFP(フィナンシャルプランナー)に相談してライフプランを形成、見直しを続けていくのが良さそうだ。当然そんな必要があるかどうかは個人次第だね。
独りで悩むなってことか。
金融サービスのあり方・環境整備
金融サービスは上記に対してニーズに応え、これから先を見える化してあげて、それに対しての具体的対策をサービスとして提供する。
同時に求められるサービスの構築・認知といった環境整備も必要です。
以上、最後の方はもう文字しかない!文ばっかじゃ疲れるよね!笑
まとめ・感想
以上が個人的な見解を交えてざっくり噛み砕いた内容です。
この報告書を読んだ私の感想ですが。あくまでも平均的な見解でしか書かれていない為、じゃあ実際は自分はどうなんだってこれを読んだだけではわかりません。しかし私はこれはこれで資産運用について見つめ直したり考え直す事をうながす為の物としては良い報告書だなと思いました。
これを読んだり、ニュースを見て2000万必要って言われてイラっとしたりした人もいるでしょう。そりゃ考えてもなかった事をいきなり現実的にされたらダメージですから。
とはいえ2000万はあくまで報告書内での平均的な生活水準だった場合です。自分はどうなのか試算してみてはいかがでしょうか?
興味がある方は金融庁報告書で検索して読んでみて下さい。
最後に本報告書作成に携わった方々、心中お察しすると同時に取り纏めご苦労様で御座いました。
ではまた。
問題:本記事で「平均的」は何回使われたでしょうか?笑
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