= あるえ物語 =
読書と神話、ときどき雑記 童心の権化あるえのブログ
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【旧約聖書1】天地創造とエデンの園の物語

 おはよーございます、あるえです。

今日から旧約聖書の話について触れていきたいと思います。厳密には神話という扱いではないですけどね・・・けど意外と知ってるようで知らない人もいるんじゃないかなー?

ノアの箱舟やバベルの塔、モーセと十戒、約束の地カナンなんかも旧約聖書の話です。

旧約聖書と神約聖書の違い

まず二つ共につく「約」とは何か?「約」は「契約」とか、もっと平たく言うと「約束」という意味がある。これらは一人でするものではない。つまり基本的には相手が必要です。じゃあ聖書の「契約」は誰と誰が結んでいるのだろうか。答えは「人間」と「神様」です。

「旧約聖書」はイスラエル民族(のちのユダヤ人)の歴史が記してある。つまり、イスラエル民族の歴史におけるノンフィクションの内容に脚色して物語にしたもの、それが旧約聖書です。それに対して「新約聖書」はイエス・キリストの生涯を弟子がまとめた「4つの福音書」を根幹として、イエス・キリストの教えをパウロがまとめたものとなります。

今回は旧約聖書における天地創造からエデンの園追放までのお話です。

創世記:天地創造

「はじめに神は天と地を創造された」と始まる天地創造物語です。神が最初に創造したのは光でした。二日目に神は大空を造り、大空の上と下とに水を分け、三日目には下の水を一カ所に集めて陸地を出現させ、そこに草と木を芽生えさせました。

四日目には大空に輝く天体を創造して、時間の秩序を確立させます。五日目に水の中で生きる動物と空を飛ぶ鳥を、六日目に陸上の生き物を造ります。そして最後に人間を「男と女」に創造しました。

これらが全て美しく造られたことを目にした神はこれに満足して、七日目を安息の日にした、というのです。こうして天地万物が創造され、安息を含む世界の秩序が定まりました。

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光と闇の分離

この物語をもとにして古代イスラエルでは、六日間働き七日目を安息日としました。安息日には、誰もどんな仕事もしてはならないと定められます。いわゆる七耀制の始まりです。この七耀制は、のちにキリスト教に、さらにイスラム教に引き継がれて、今の私たちの暦にも反映されています。ずいぶんと昔だったんですね。

 

創世記:エデンの園

神ヤハウェは大地の塵をもって最初の人間を形づくり、エデンの園に住まわせました。「大地」のヘブライ語はアダマー、「人間」はアダムです。文字通り、アダム「人間」はアダマー「大地」から造られたのです。アダムは最初の人間の名前ともなりました。

エデンの園は豊かな川が流れる潤いのある場所として描かれています。神はそこに、実を食べるに適したあらゆる木々を、その中央には「生命の木」と「善悪を知る木」を生やします。この二本の木が、後に、人間がエデンの園から追放される原因となります。

神はある時、人間にこう命じます。園のすべての木からとって食べて良い。ただし、「善悪を知る木」からは決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。これはいわゆる「見るな」のタブーの一例です。ある行動を禁止し、約束を破ったほうが不幸になるという世界各地の神話や伝説に現れるモチーフです。

さらに神は、人間が一人でいるのはよくないと考え、人間と同じように動物たちを形づくり、人間のところに連れてきます。しかし、その動物の中に「彼と向き合う助け手」は見出せませんでした。そこで神は、人間を深く眠らせ、肋骨(ろつこつ)一本を抜き取って女性を形づくり、彼に出会わせます。すると、彼は言います。
 
「これこそ、わが骨の骨、肉の肉。彼女は妻と呼ばれる、夫から取られたのだから」

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蛇に唆される二人

神によって創造された生き物の中で最も賢かったのは蛇です。この蛇が妻に語りかけ、園の中央にある木の実を食べるように誘惑します。この木の実を食べると、人は神のように善と悪を知るようになる。それゆえ、神はこれを食べることを禁じたのですよ、と妻をそそのかすのです。この蛇は神と敵対していた堕天使ルシファーやサタンであったとも言われています。

彼女は手を伸ばして、その木の実を取り、傍らにいた夫にも与えました。それを食べた二人は、自分たちが裸であったことに気づき、無花果の葉で腰帯を造りました。夕方になり、園に神の足音が響くと、二人は慌てて、木の間に隠れます。

「あなたはどこにいるのか」と神から呼びかけられ、「裸なので、身を隠したのです」と答えた。夫アダムは、続く神からの追求に、責任を妻に転嫁しました。妻のほうは、蛇に欺かれました、と弁明しました。

そこで神は、はじめに蛇に向かって、お前は地上の生き物の中でもっとも呪われる、と宣言します。次いで妻に、あなたは労苦の中で子を産むことになる、と告げます。最後に夫アダムに向かって、「大地はあなたのゆえに呪われる。あなたは顔に汗して、食物をえなければならない。あなたは塵だから、塵に帰る」と伝えます。

子を産む大変さ、働かずしては生きてはゆけぬという概念が既にあったと言うことでしょう。

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追放されるアダムとイヴ

こうして、アダムと妻はエデンの園から追放されるのですが、その際、神は二人に「革の衣」を与えました。その折、妻は夫アダムからイヴという名前で呼ばれます。二人を追放した後、神は園の東の入り口に「ケルビム」という聖獣と「回る炎の剣」をおき、 二人がエデンの園に戻って、中央にある「生命の木」を食べることのないようにした。

あとがき

シンプルに物語として纏めると以上になります。人間はいつの世も傲慢で好奇心旺盛だったんですかね~。もっと天使達が大きく関わるのかと思えば記述はあるけどそんなに絡みはないんですよね。ミカエル、ラファエル、ガブリエルの三大天使にウリエルを足した4大天使、や7大天使それはまたいずれ紹介したいと思います。

次回はアダムとイヴの子供たちの話となります。

 

では、また♪