= あるえ物語 =
読書と神話、ときどき雑記 童心の権化あるえのブログ
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【ウェールズ神話2】あの有名な英雄王伝説の原点「マビノギ四枝」の続き

 

ども、あるえです。

今日は「ウェールズ神話」の「マビノギ四枝」の続きを書いていきます。前回は第1、2枝を紹介したので本記事では第3,4枝を紹介します。

相変わらずプレデリが登場しますが同一人物です。リアンノンやグワウルと言ったキャラも前回から引き続き登場します。

ウェールズ神話、マビノギオン、マビノギ四枝やアーサー王の物語との繋がりについては前回説明しおりますので割愛します。まだ読まれていない方はこちらからどうぞ♪

www.ales-story.com

では、アーサー王に思いを馳せてウェールズの地での神話をお楽しみ下さい。

 

第3枝「スィールの子マナウィダン」


プレデリとブランの弟マナウィダンはダヴェドに帰還しました。プレデリはキグヴァという娘と結婚し、マナウィダンはリアンノン(第一枝にも登場したプレデリの母)と結婚しました。しかしそのとき、魔法の霧がダヴェドに立ちこめて、家畜や従者を四人から引き離し、ダヴェドは闇に包まれてしまいました。

彼らはイングランドに渡り、現地の職人が及ばないほど上質の鞍・盾・靴などを作って町から町を渡り歩き魔法の霧の原因を調査しましたが、地元民は彼らを追放し最終的に彼らはダヴェドに戻り、狩りをする生活をはじめます。狩りの最中、白い蛇がプレデリとマナウィダンを怪しげな城へと導き、プレデリはマナウィダンの助言に逆らって城の中へ入りましたが、彼は一向に戻ってきませんでした。

リアンノンが調べに行くと口が利けなくなったプレデリが大杯にしがみついているのを見つます。しかし同じ運命がリアンノンにも訪れ、今度は城が2人と一緒に消えてしまった。マナウィダンとキグヴァは途方に暮れてしまいます。

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現れた怪しげな城

ある時二人は三つの畑に小麦の種を播きましたが、最初の畑が収穫前に荒らされてしまいました。その次の夜二つ目の畑も荒らされてしまう。マナウィダンが三つ目の畑を見張っていると、鼠の群れが畑を荒らしているのに出くわしました。マナウィダンはそのうちの一匹を捕まえて次の日処刑することに決めます。

すると、学者と司祭と司教が立て続けに現れて、礼はするから鼠を逃がしてやってはどうかと提案したが、マナウィダンは断りました。何をすれば鼠の命を助けてくれるか聞かれ、マナウィダンはプレデリとリアンノンの解放と、ダヴェドにかけられた魔法を解くことを要求した。司教はこれに同意します。

というのも鼠の真の姿は彼の妻であり、司教は自分の本当の名前がキル・コイトの息子スィウィトであり、友人であるグワウルへの侮辱に対する復讐としてダヴェドに魔法をかけたことを明かしました。こうしてダヴェドと二人は解放されました。

これでマビノギのこの枝はおしまい。

第4枝「マソヌウイの息子マース」


プレデリが南ウェールズのダヴェドを支配する一方で、北ウェールズのグウィネッズはマソヌウイの息子マースによって支配されていた。戦時でない限り、マースは乙女に足を支えさせていた。マースの甥ギルヴァエスウィは当時足を支える役にあった乙女ゴエウィンに恋をして、弟のグウィディオンとともにマースを騙してプレデリとの戦争に出向かせ、その隙にゴエウィンへ近づこうとした。

ギルヴァエスウィはゴエウィンを手込めにしますが、マースは事態に気付き償いとして自身がゴエウィンと結婚し、グウィディオンとギルヴァエスウィは、罰として一つがいの鹿、豚に変えられた。彼らが人間に戻されたのは三年後のことだった。

マースの足を支える新しい乙女が必要になり、グウィディオンは妹(姉?)のアランロドを推薦します。しかしマースが魔法で彼女の純潔を調べると、アランロドはふたりの子供を産んでいました。ひとりはディラン・エイル・トンですぐに海へと投げ出されますが。もうひとりはグウィディオンに育てられることになります。アランロドは、彼女以外の誰もその子に名前と武器を与えられないという誓約を立てました。

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忠誠や裏切り

だがグウィディオンは策略を用いてアランロドに彼をスェウ・スァウ・ゲフェスと名付けさせ、武器を持たせますが、アランロドはスェウがどんな人種の妻も持つことがないと誓約を立てたので、グウィディオンとマースは協力して花を美しい女性に変え、ブロダイウェズと名付けて彼の妻とした。しかしブロダイウェズはグロヌウという狩人と恋に落ち、スェウの殺害を計画した。

ブロダイウェズはスェウを騙して彼を殺せる方法を聞き出して実行に移すが、グロヌウが決行した際、スェウは傷つきながらも鷲に変身して逃れた。グウィディオンはスェウを見つけて人間に戻し、ブロダイウェズをフクロウに変えた。グロヌウはスェウへ償いを申し出るが、スェウは復讐にこだわり、隠れていた岩を貫くほど強く槍を投げつけてグロヌウを殺してしまいました。

あとがき


第4枝の展開が目まぐるしすぎて理解には根気がいる気がします(笑)いずれの時代においても恋やロマンスと殺戮や裏切りとは表裏一体ですね。愛と欲と思惑が絶妙なハーモニーを生み出しています。裏切りといえば湖の騎士ランスロットですね。


以上がマビノギオン11章のうちの4章「マビノギ四枝」でした。

マビノギオンの他の7章は以下の通りです。

カムリに伝わる四つの物語
・マクセン・ウレディクの夢 
・スィッズとスェヴェリスの物語 
・キルッフとオルウェン
・ロナブイの夢 


アルスルの宮廷の三つのロマンス
・ウリエンの息子オウァインの物語
・エヴラウグの息子ペレドゥルの物語 
・エルビンの息子ゲライントの物語


ちなみにアルスルとはアーサーの意です、これらの物語もアーサー王の物語と深く関りがあります。

ウェールズ神話は同じケルトではありますがアイルランド神話に比べると、人間模様が多く語られている気がしますね!かたやアイルランド神話はファンタジー臭がプンプンです。いかがでしたでしょうかこれにてウェールズ神話の記事は完結です。

 また機会があればアーサー王やアイルランド神話にも触れたいと思います。

 

ところで私事になりますが、先日から酷い歯痛に襲われ眠ることも許されず、市販の鎮痛剤は一切効かないという地獄の体験をしておりました。

月曜日に口腔外科に連行されるかもしれぬ・・・免疫力低下が酷いらしく、治療中麻酔も効かない状況で、今はボルタレン処方されたので落ち着きを取り戻しました。

そんなこんなでようやく記事を書けるようになりました(笑)

明日、明後日と記事書けるかわかりませんが、今後ともよろしくお願い致します。

今日の記事は落ち着いたらリライトします!

記事リライトしました、ですが何かと今回は手薄感が否めませんね。今後も色々な神話に触れていきたいと思います。しかし有名なギリシア神話について触れるかは微妙です、というのも登場人物が多すぎて描き切れるか心配で(笑)

とはいえやっぱり神話ってわくわくして魅力的ですよね♪これからも皆さんとそんな世界観を共有していきたいと思います。

 

では、また♪

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