= あるえ物語 =
読書と神話、ときどき雑記 童心の権化あるえのブログ
= あるえ物語 =
読書と神話、ときどき雑記 童心の権化あるえのブログ

【今週のお題】2019年上半期で始めたコト変わったコト

 今週のお題「2019年上半期」

f:id:Ryo_9119:20190704114200p:plain


ども、あるえです。私の住む町の風景です☆

皆さんいつも神話等に興味のある方も、馴染みの無い方も記事を読んでいただき、多くのスター、ブックマーク、読者登録、コメント、ありがとうございます!!通知が浮かぶたびに嬉しい気持ちで溢れてます♪

今日は、機械的に神話の話ばかり綴るのはどうかなと思ったりしたので別のお題で記事を書いてみます。(とは言え、書いたとしても月1か2で抑えますが)

お題はせっかくはてなブログやってるんだし、今週のお題とやらに乗っかってみようというこの安易さで決めました。どんだけネタないんだよとか言わないで。

※この記事では生活事情や労働について、一部お金の話が掲載されており、ほぼ文章で構成されています。また個人的見解も多く含まれますので予めご了承下さい。

さて、皆さん2019年上半期いかがでしたでしょうか?私の中で西暦を半分にして振り返るのはなかなか新鮮でして、どちらかといえば年度で振り返るコトが多いです、3月9月の決算、中間期、年度期末にあわせた形で。それにしてももう2019年半分終わったのか・・・年々時間が過ぎるのが早くなっていると感じてます。

では、振り返っていきます。

1月~2月

これより少し前、去年の暮れくらいにとある計画というか目標を立てました。それは端的に言うと「自立」。自分の生活は自分自身で維持継続する。ある意味当たり前なのですがそれもままならない状況から数年かけ這い上がってきたのでようやく目途がついたといった感じです。(今は実家に出戻りしてます)一人暮らしを再開し、身の回りのことは全て自分で行い、今度は逆に親を支援する番だと。

それから年が明け、やる気に満ち溢れた私に悲報が入ります。「今年は仕事減ります。残業ないよ。TUMARI給料減ります☆」もろに煽りを受けました。

そして「働き方改革」の来襲。超過残業を取り締まる為、過労死を防ぐ為、これについては異論は当然全く無い。ただし、そこまでいかなくとも安定的に仕事(残業)があり、且つしっかり残業代をいただいて生活していた身としては「ただの給料削減」でしかなかったのです。こういった社会の波と単純な仕事量減少により、年末に立てた目標は窮地にたたされました。

悲観にくれていてもしょうがないし、別で稼ぐしかありません。副業です。1月中旬に探し始め手軽にできるバイトを二つ程応募し合格しました。時給は共に◆50円まずまずです。ひとつは週5~6くらいで本業後の17:30~21:00まで(土日は17:00から)もう片方は土日のみ9:00~15:30くらいまで(こちらはその日により終わる時間が変わる)です。

2月頭から3つの仕事を掛け持ち生活がスタートしました。

f:id:Ryo_9119:20190704093457p:plain

一週間のイメージ

これが一週間の勤務状況をわかりやすくしたものです。仮にバイトを全て残業時間と考えると上の表では1週間で36時間。月130~140時間になりまして36協定もびっくりな数字となりますが(実際は120時間前後です)でもこれを可能にできるのが副業のいいところで、体力に自信がある限りは本業に影響は出さずしっかり稼げます、目標は達成する為のもの、意地でも今年が終わるまでにはコンプリートしたい。ちなみに私は上の表でいう木曜日を「休日」と呼んでいます(笑) 

3月~4月

三つの仕事はすべて締め日、給料日が異なります。3月になると月3回の給料日にわくわくする生活がはじまりました。結果として本業で残業していた頃より収入は多くなりましたが、実際には拘束時間は半端じゃないし、体力的な問題でも、他人にオススメできる稼ぎ方では全くありません、褒められたモンでもないのは承知の上です。(本業には許可を得てしています)

よく遊ぶ時間ないじゃん??時間もったいなくね??と言われましたが、この生活を始めてみて、それほど悪いモンでもないと感じています。

まず、第一にこの生活は自身が望んで足を突っ込んだと言うこともあり、これが今、私がしたいことであると強く認識しているから。

第二に成果が出ることの喜びと充実感のほうがよっぽど上回っているから。

第三にこれだけ過密なスケジュールを送ってみると自身の生活の中の無駄が浮き彫りになり改善に繋がったコト。

第四に副業で関わる人たちとの人間関係が非常に良好で楽しく仕事ができているコト。

以上が悪くないと思う主な理由で、むしろプラスとして捉えています。とくに四の人間関係、これがキモになってる事は間違いないですね。新たな職場の方とコミュニケーションを深める期間でした。

5月~6月

そんなこんなでだいぶこの生活にも慣れてきた期間、副業1では40~60代のおじ様方が多い職場でかわいがっていただき、副業2ではうって変わって20~40代の女性しかいない職場で時にいじられ、時に頼りになる?お兄さんとして接し楽しく働いています。

副業1のおじ様方には呑みに連れて行ってもらうこともありました、ほんとご馳走様でした。

そして6/13にこのブログを開設しました。たぶん、忙しい現実世界の日々の中で自分の好きなことに、神話やメルヘンな事にここで触れる時間は私にとって至高の休息なのでしょうね。もともとこういった記事や文章を書くことは好きでしたし(いつも駄文で申し訳ないですが)サイトを構成、デザインするのも好きでした。

一体いつ記事書いてんだお前って思われるかもしれませんが、だいたい前日から次に書く記事の構成は頭の中で出来上がっていて、その日の内に下書きとして駄々草に書きなぐっています。翌日細かな修正、追記、挿絵を休憩時間でしている感じですね。

読書はそれ以外の余った時間にしていますのでペースが遅いのです(笑)運悪く今は長編物読んでますしね。記事にできるのは今月中旬あたりですかね。

まとめ

以上が私の2019年上半期の動向となります。生活環境が一変した半年間でした。なんとか当初の目標どおり、むしろそれをまたずして達成できそうです。どんな産業でも大なり小なり波はありますよね。その波に身を任すか逆らってみるかは個人の判断だし、その方法も人それぞれだと思います。私は私なりの選択をしてみました。

ここまで目を通していただいてありがとうございます。今日の記事は完全に私事ですのでなんとも言えぬ内容となっています。ブログを始めてまもないのでここでの実績が半期分もなく自己紹介のノリで書きましたが、こういった生活事情やお金に纏わる話は今後記事にする事はないでしょう。と言うのも私はブログを通じてそういった内容のノウハウをお伝えす事を目的としていませんし、細かくは書きませんが私自身もそういった情報は求めていません。専業化もしません。ここはあくまで私の趣味の世界観で満たしていきたいからです。(序盤の一部の記事は方向性を見失っていますが)

ですので今回の内容は暖かく見守っていただければ幸いです。

今後も気に入った記事があればスターやブックマーク(出来うる限りコメント書きます)、読者登録させていただきますがよろしくお願いします。

私も皆さんに私の好きな世界を共有していきたいと思います。

ではまた次の記事で♪

 

★北欧神話に纏わる記事を書いてます★

  ↓      ↓      ↓

https://www.ales-story.com/hokuousinnwa

 ↑      ↑      ↑

気になる方はこちらから全話見れます♪

 

 

【北欧神話4】もう一人の主人公ロキ トリックスターの素顔と逸話

 

ー北欧神話小話 ー

”雷神トールのウートガルズ遠征時の事。ロキが彼に同行を申し出た際、その理由を聞かれ「トールは頭が鈍いから、(頭の切れる)自分がいたほうが安全」と返しているが激情家のトールは怒りを見せなかった。旅路の中、寝床に使える場所が見つからず野宿になるのかと不安がるロキに対してトールは「フェンリルの親なのにオオカミが怖いのか」と笑い皮肉った。”

 

 

 ども、あるえです。

 今日は北欧神話を語る上では決して欠かせない存在「ロキ」について書きます。

f:id:Ryo_9119:20190703092822p:plain

とある一幕のロキ

ロキは美しい顔立ちでしたが、大の悪戯好きで気が変わりやすく、狡猾さにおいては誰にも引けを取らず、よく方便を垂れる、、と一般的には悪神として扱われることもありますが、一方でその口八丁と得意とする変身術を駆使し幾度と無く神々のピンチを救い、数多な宝物を神々に授け、アース神族からは一定の信頼を得ており、冒頭の小話でもあるように雷神トールとは特別友好的でした(両名の間には色々ありますがそれでも関係は良好です)

また元祖トリックスターと呼ばれており、その名の通り周囲を掻き回し、話を蒸し返したり進行させたりと何かとキーマンとなっています。

やはりなんと言っても彼の魅力はその憎たらしいけど憎めないお茶目な、飄々としたキャラでしょう。トランプに例えるならオーディンはキング、トールはジャック、ロキはジョーカーと言った所ですかね。そんな彼の生い立ちや子供達、逸話に触れていきます。

 ロキの系譜

父はファールバウティというヨトゥンヘイムに住む巨人で母はラウフェイ。神々の敵であるヨトゥンの血を引きながらもオーディンの義兄弟となり、アースガルズに住んでいる。母については詳細は不明ですが巨人の血を引きながらもオーディンの義兄弟となったという事実から母はアース神族だったのではないかと考察します。

兄弟はビューレイストとヘルブリンディの二人がいますが名前しか登場していないため詳細は分かりません。

妻はシギュンとアングルボザがおり、どちらと先に結婚したかは明確ではありませんが、通説ではシギュンのほうが先だと言われています。しかし、シギュンはロキを見放すことなく一途に愛し続けたのではないかと思われます。

シギュンとの間の子にナリとナルヴィがいます。ナルヴィは、夜の女神ノート(第2話記事冒頭を参照)の父であり巨人とされている。シギュンがロキに一途だったことと、もう一人の息子ナリの不幸な運命は今は語らぬ事とします。

f:id:Ryo_9119:20190703092812p:plain

アングルボザと子供達

次にアングルボザですが彼女はヨトゥンヘイムに住んでいる巨人で、ロキとの間には巨狼フェンリル、ミズガルズの大蛇ヨルムンガンド、ヘルを生みました。彼女から生まれた子供達はいずれも怪物の姿で生まれた為、アース神族からは嫌煙されてしまいます。

フェンリルは狼の姿をした巨大な怪物で、兄弟共に神々に災いをもたらすものと予言されます。それに加えあまりの凶暴さからアース神族はダークエルフの住処にあった足枷グレイプニルを手に入れ縛り上げてしまいました。

ヨルムンガンドは毒蛇の怪物で他の呼び名としては、ミドガルズオルム、ミズガルズの大蛇、世界蛇などがあります。神々の脅威となることを予見した主神オーディンが、ヨトゥンヘイムで育てられていたヨルムンガンドを連れてこさせ、海に捨ててしまいました。しかしヨルムンガンドは海の底に横たわったままミズガルズを取り巻き、さらに自分の尾をくわえるほど巨大な姿に成長したのです。

ヘルは3人目の子で半身が腐っていました。オーディンによって兄弟達同様に遠隔地であるニヴルヘイムへ追放されてしまいます。ただ他の子とは違いオーディンはそこに九つの世界において名誉ある戦死者を除く、疾病や老衰で死んだ者達や悪人の魂を送り込み、彼女に死者を支配する役目を与えました。その地は彼女の名と同じくヘルまたはヘルヘイムと呼ばれるようになります。北欧神話の中で唯一、死者を生者に戻すことができる人物です。また、ガルムという番犬を従えていました。

f:id:Ryo_9119:20190703092815p:plain

ヘルとガルム

こうやって羅列してみるとロキ自身もさることながら、子供達の今日での影響力は計り知れないですね。

 ロキの悪戯

ロキのとある一幕での嗤い話。トールの妻のシヴはそれは美しい金色の髪を持っていました。ロキは人気者や他人の長所を疎ましく思う性質だったものですから、悪戯のつもりでシヴがうたた寝をしている隙に彼女の髪を刈り取って丸坊主にしてしまいます。

シヴは嘆き悲しみ、トールは自慢にしていた妻が侮辱された事を知り、怒りのままに彼を追い回し殺そうとしたものだから、オーディンが仲裁に入り「全く同じ金髪を持ってくること」をロキに約束させてトールの怒りを沈めた。

その後ロキはドヴェルグ族のイーヴァルディという鍛冶屋とその息子たちにそれを被ると頭にくっついて本物の髪の毛になってしまうという本物の黄金から作られたかつらを打ち出してもらう。イーヴァルディたちは炉の火が残っていたのでおまけで魔法の船スキッドブラドニールと魔法の槍グングニルを作った。

これにオーディンやトール、シヴは大変満足し、ロキは「イーヴァルディとその息子達は最高の鍛冶屋」と吹聴して回る。

f:id:Ryo_9119:20190703115407p:plain

シヴと髪を狙うロキ

この噂を聴いた同じドヴェルグであるブロック・エイトリ兄弟は「我々の方が優れている」と反抗するとロキは彼らと首を賭け鍛冶勝負に発展した。このことにより兄弟は別の宝物の黄金の毛を持つ猪グリンブルスティ、黄金を生み出す腕輪ドラウプニル、雷神トールの武器となる金槌ミョルニルを打ち出した。

神々はこれに満足し兄弟の勝利を言い渡したが、ロキは「この首に触れずに首を落とせるならくれてやる」となんとも言えぬトンチを披露し兄弟はその首を諦めた。

ロキの馬の子

ロキのとある一幕での笑い話。アース神族がミズガルズを造りヴァルハラを建てるなどして暮らし始めたある日、石工に変装した巨人がやってきて神々に提案を持ちかけます。石工は強く、高い、新しい壁を建ててアースガルスを囲むかわりに、月と太陽を手に入れ愛と美の女神フレイヤと結婚したいと要求した。

これに対し神々は大いに反発したが、ロキの助言により石工が誰の助けも借りずに冬至から夏至の間、約半年を期限に壁を完成させたら報酬を支払うが、もしその間に壁を完成させられなければ報酬は無効とするという対案を提示します。石工はこれに対して彼の魔法の馬、スヴァジルファリを使っても良いならばという条件で承諾しました。

f:id:Ryo_9119:20190703092808p:plain

石工とスヴァジルファリ

冬の初めの日から壁の建設が開始されました。スヴァジルファリは巨大な石を運んで石工以上に目覚しい活躍をしたのです。そして夏の始まる数日前、壁が完成に近づいた頃、このままでは期限内に壁が完成してしまう事に対し、神々は条件について助言をしたロキに責任を取るように命じます。そこでロキは美しい雌馬に化けてスヴァジルファリを誘惑しスヴァジルファリはロキを追いかけて作業を放り出してしまいました。

これにより作業は遅延し、期限に間に合わないと悟って石工は本来の巨人の姿を現したので、雷神トールはミョルニルを手に巨人を打ち倒しました。その後、ロキとスヴァジルファリの間に生まれた馬がスレイプニールであり。この馬はオーディンに献上されました。

あとがき

 

ロキの記事を作成するに当たって書く前から構成を決めていたにも関わらず幾度となく手が止まりました。ほんとにこれでいいのだろうか?と。好きなキャラクターについて書く際にそのキャラクターの魅力を損なっていないか、そこばかり気になります。

題名ひとつとってみても遺憾なく脳をフル回転させ考えました(結局このあとがきを書き終えるまで決めることはできませんでしたが)

私がロキを初めて知ったのは「ヴァルキリープロファイル」とういうゲームをプレイした時です。その作中でもまさにトリックスターとして描かれており、まさかこいつが!?と思わせてくれた事が記憶に鮮明に刻まれています。

ロキはしばしば火の神とも呼ばれます(サムネ画像はその様子です)が、あのゲーム内ではなるほど納得できました。このように私の中で「ロキ」という神はどうしてもあのゲーム内のキャラクターとしてのイメージが強かったのです。

ですからロキは最期に迎えるラグナロクに深く関わり、直接的な原因なのだとばかり思っていました。しかし神話について学んでいくうちに、その考えは間違っていることに気づきます。時系列的におかしかったのです。

周囲の登場人物の生存状況等から考えると、むしろロキは意外にも早い段階で表舞台から姿を消すことになります。ですから私がここで描く北欧神話の世界でもロキを早い段階で紹介する必要があったし、時系列的に話が錯誤しないよう、また先の展開をネタバレしすぎないように考慮する必要性が生まれました。

そう、つまり今はまだ語りたくても語れない部分が多すぎることへのもどかしさと、それを踏まえて好きなキャラクターの魅力を最大限引き出そうとしている自分との葛藤で手が、止まるのです。

この約600文字ものあとがきは、私の愛そのものです。(笑)

 

最後まで読んでいただきありがとうございます!ではまた♪

 

★北欧神話の記事一覧作りました★

  ↓      ↓      ↓

https://www.ales-story.com/hokuousinnwa

 ↑      ↑      ↑

気になる方はこちらから全話見れます♪

※神話の内容につきましては諸説あります。この記事の内容はあくまで私の得た知識から成り立つものとなりますのでご了承くださいませ。

【ウェールズ神話1】あの有名な英雄王伝説の原点「マビノギ四枝」を綴る

 

ども、あるえです。
今日は久々に夕方以降自由な時間ができたので、2記事目を書いてる所存です。

ところで皆さんは「ウェールズ神話」をご存知だろうか?恐らく聞き慣れないのではないでしょうか。では「円卓の騎士物語、アーサー王伝説」はどうだろう?これなら名前を聞いたことがある人はいるかもしれない。

f:id:Ryo_9119:20190702225156p:plain

円卓の騎士

ウェールズ神話はヨーロッパ地方に広く浸透したケルト神話の一部で、中でもウェールズ地方の吟遊詩人によって伝えられた物語群が該当する。ちなみにアイルランド神話もある。この神話を元に着想されたのがアーサー王の伝説である・・らしい。らしいというのは歴史学的に確証されてないからですが、もしこれが解明され真実だった場合はウェールズの神話・伝説・文化・言語の歴史に対する史料的価値は計り知れないものとなるらしいです。


マビノギ四枝


ウェールズ神話の主な資料となっているのは『マビノギオン』と呼ばれるもので、全11話のマビノギオンの中でもっとも神話的価値がある物語は、ひとりの作者(話者)によってまとめられたとされる「マビノギ四枝」です。

マビノギ四枝はすべて “thus ends this branch of the Mabinogi”(これでマビノギのこの枝はおしまい)という定型句で終わっており、これが「マビノギ四枝」の名前の由来となっています。このことからわかるようにウェールズ神話は神や一部の人物は共通こそしていますがそれぞれ個別の話が持ち寄られたオムニバス形式です。

f:id:Ryo_9119:20190702225151p:plain

マビノギオン

また他の神話とは違い実際の地名が使用されている。これはマビノギ四枝の成立が1060~1200年の間と比較的近代的な神話なのと関係しているかもしれない。日本でいえば平安時代末期から鎌倉幕府成立くらいの期間ですね。

四枝のサブタイトルは次の通り。
第一枝『ダヴェドの王子プイス』
第二枝『スィールの娘ブランウェン』
第三枝『スィールの息子マナウィダン』
第四枝『マソヌウイの息子マース』

今日はこの中から第一枝と二枝について記事にしたいと思います。


第一枝「ダヴェドの王子プイス」


この物語はダヴェド国の王子プイスが猟に出かけたところから始まる。

プイスは殺された牡鹿に群がる猟犬の群れに出くわす。プイスはその猟犬たちを追い払い、自分の連れていた猟犬たちに鹿を食わせるが、このことで異界の王国アンヌンの王アラウンの怒りを買う。

その償いとしてプイスは、一年と一日のあいだアラウンの外見をとって彼と土地を取り替えることに同意し、アラウンの宮廷に身を置く。プイスは一年が経つ頃アラウンの宿敵ハヴガンとの一騎打ちに臨み一撃で致命傷を与え、アンヌン全土にわたるアラウンの支配権を勝ちとる。

ハヴガンの死後プイスとアラウンは再会し、もとの外見に戻ってそれぞれの宮廷に復帰する。またプイスは領地を交換していた間、アラウンの妻に一度も触れなかったこともあり彼の高潔さを認め二人は信頼を得て友誼を結ぶ。

f:id:Ryo_9119:20190702225638p:plain

ウェールズの城

プイスはダヴェドに帰還したあと、領地の丘でリアンノンの来訪を目撃する。彼女は黄金の絹の錦を身にまとう美しい女性で、輝く白い馬に騎乗していた。プイスは優秀な部下に追うように命じるがなぜか誰にも彼女の騎乗する馬に追いつけなかった。三日後プイスが呼びかけると彼女は呼びかけに応えた。

彼女は彼に対し、彼女の婚約者であるクリトの息子グワウルよりも彼のほうと結婚したいので彼を探しにきたのだと語る。これによりプイスはリアンノンと婚約するが、その婚礼の宴に彼女の前の婚約者であったグワウルが現れ、彼の策略によって花嫁は奪われてしまう。しかしプイスはリアンノンの提案していた策略に従い、グワウルを決して満たされることのない魔法の袋に閉じこめて、今度こそリアンノンとの結婚にこぎつけた。

三年後にリアンノンはプイスとの子供を産んだが、生まれたその夜にリアンノンの6人の侍女たちが見張っているなかで消失してしまう。王の怒りを避けるため、侍女たちは眠っているリアンノンに犬の血を塗りたくり、彼女が自分の子どもを食べて殺すという嬰児殺しと人食の罪を犯したのだと主張する。こうしてリアンノンは罰として訪れる客すべてに自分の罪を語り、客を背負って運ぶことを強要された。

実際には子供はプイスの元家臣のテイルノンと彼の妻の馬小屋で発見されていた。子供は金髪のグウィリと名付けられ、テイルノンの元で育てられていた。この子は超人的な速さで大人になっていき、成長するにつれてプイスの面影があらわれはじめ、テイルノンはグウィリは王子プイスの子であることを悟り、王子の元へ帰した事によりリアンノンは罰から解放された。プイスの元に戻ったグウィリはプレデリと名を改めた。しかしこの後プイスは死にプレデリが王位継承する。

これでマビノギのこの枝はおしまい。


第二枝「スィールの娘ブランウェン」


この物語はアイルランド王マソルッフが強国ブリテンの王ベンディゲイドブラン(以下ブラン)と話し合いと、妹ブランウェンに結婚を申し込み両国の島に同盟をもたらす為のハーレフ遠征の話から始まる。

ブランは結婚を承諾するがブランウェンの異父兄弟であるエヴニシエンは二人の結婚について自身への説明がなかったことに怒り覚え、マソルッフの馬を斬り殺して彼を侮辱します。しかしブランは作法に則り、新しい馬と死者を復活させることができる魔法の大釜をマソルッフに贈り償いました。これにマソルッフは喜びブランウェンとアイルランド統治の為、船で戻りました。

遠征からアイルランドに帰還し、ふたりの間に子供が生まれグウェルンと名付けられました。アイルランドの人々は一度は妃ブランウェンを歓迎したものの、マソルッフが受けた侮辱に再度不満が漏れ出します。このことへの助言を受けたマソルッフの命令でブランウェンは厨房に閉じこめられ毎日殴られるようになります。ブランウェンはひそかにホシムクドリを手なずけてブランに手紙を送り、憤慨したブランはマソルッフに戦争を仕掛けた。

f:id:Ryo_9119:20190702225203p:plain

ブランと殺された甥グウェルンの像

ブランの軍隊はアイリッシュ海を船で渡った。侵攻に恐れをなしたアイルランドは和平を提示してブランを歓待する大きな屋敷が造られ、中には小麦粉を包んだ百の袋があったが実際には武装した兵士がその中に潜んでおり不意打ちを行う腹積もりであった。

しかしエヴニシエンは計略を疑い、屋敷を調査して袋詰めの兵士の頭をたたき割り皆殺しにした。その後計略がバレたとは露知らずアイルランドは歓待するがエヴニシエンはこれを侮辱と取ってグウェルンを火に放り込み、戦闘が始まった。

アイルランド軍が償いで贈った死者を復活させる大釜を使っていることに気づいたエヴニシエンは自らの命を犠牲に、死体の中に隠れて大釜を破壊しアイルランドを追い込んだ。

戦いの結果、プレデリ、マナウィダン(ブランの弟)、ブランを含む七人のウェールズ人のみが生き延びたがブランは毒の槍で致命的な傷を負っていた。ブランはみずからの首を切ってブリテンに持ち帰るように命令した。ブリテンに着けば、魔法のかけられた食物を口にしている限りいくらか生き延びることができるからである。ブランウェンは救出されたが帰還の途中で失意のあまり自殺してしまった。

一方アイルランドには五人の妊婦が生き残り、ふたたびアイルランドに人を増やした。 

これでマビノギのこの枝はおしまい。

 

あとがき

共通してプレデリという人物が登場するが、これについては諸説ある。もともとプレデリの伝説が主であったのか、逆にプレデリのほうが、異なる起源の物語をつなぐ存在として後から取り入れられたのかは不明のままだ。

またケルトの神話によく現れる特徴のひとつは妖精の民シーで、彼らは化けることを得意とし、しばしば人間として現れていた。彼らはまた物の外見を変えることもできた。アラウンが彼とプイスの外見を取り替えることができたということは、彼が妖精の民に属することを示唆していた。

 リアンノンもまた妖精の民の一人でありうる。ずっと並足のように見えるにもかかわらずプイスの騎士たちの前を行きつづける馬に追いつけなかったのは、彼女の作りだした幻影のためである。妖精たちはときおり人間たちと性的関係をもつことが知られており、こうした関係はつかの間のものであったが、あるときはリアンノンとプイスがそうであったように継続するものであった。

f:id:Ryo_9119:20190702225643p:plain

妖精

リアンノンが妖精であったので彼女の息子は半妖精となり、これが彼が超人的な速さで成長できた理由である。リアンノンとプイスの息子の場合のように、妖精たちにとって子どもを盗むことはいくぶんありふれたことでもあった。これが消失の原因である。

 

ウェールズ神話いかがでしたか?話はまだあと二枝残っていますが、私がこの神話を記事にするにあたり我ながらまぁ挑戦的だなと思いました(笑)

なぜならそのもの自体の認知度の低さ故ですが、かくいう私も当時この神話についてはまったく知りませんでした。しかしアーサー王の話に触れ、調べていくにつれこの神話にたどり着きました。個人的には人間臭い話の中にわずかに漂うファンタジー要素が心地よく感じます。実際に吟遊詩人の語り部を聴いてみたいものです。

これをきっかけにこの神話に、ウェールズの伝承に興味を持っていただければ幸いです。ウェールズ神話については短編集となりますので次回で完結ですが、もし・・需要があるのでしたら番外編としてアーサー王の話も記事にしたいと思います。

では、また♪

 

北欧神話の物語も見てね★

www.ales-story.com

【北欧神話3】主神オーディンの際立つ貪欲さがわかるストーリー

 

ー北欧神話小話ー 

"オーディンとその兄弟が巨人の王ユミルを殺し、その巨大な頭蓋骨で天を創った際、ノルズリ、スズリ、アウストリ、ヴェストリという名の四人の小人に一緒にその天蓋を支えることを命じた。彼らはそれぞれ四方位に別れ天を支た。これが東西南北、方角の概念となった。”

 

 

今日は北欧神話における主神オーディンについて書いていきます。

特にオーディンの系譜や従えた動物、またどのような役割があったかをお伝えしたいと思います。

オーディンと言えば色々な作品で名前を目にしたことのある人も多いと思います。前にもお伝えしましたが北欧神話は色んなところでモチーフになったり引用されています。

f:id:Ryo_9119:20190702112859p:plain

オーディン

オーディンは戦争と死、呪術、そして知識と詩芸を司る神と言われています。多くは長い髭を蓄え、片目がない姿で描かれています。ヴァルハラでは黄金に輝く鎧を纏っている姿が特徴的ですが、地上ではつばの広い帽子を深くかぶり(理由は後述)、青いマントを着て魔法の槍グングニルを持った老人として描かれることがほとんどです。

オーディンの系譜


父は神であるボル、母は女巨人のベストラで半神半巨人ということになります。ちなみに前回の記事から「神」や「巨人」と書いてきましたが、違いは体の大きさなのか?と聞かれれば答えはノー。確かに巨体の巨人が描かれる場合もありますが、この絵のようにユミルでさえオーディンら(半巨人ですが)と同等の大きさで描かれる事もあります。

f:id:Ryo_9119:20190702112912p:plain

ユミルに襲い掛かる三兄弟

神と巨人の明確な違いの答えは善と悪、秩序か混沌か、となります。よくわからんって人もいるかと思うのでわかりやすく言えば人間に好意的か好意的じゃないかの違いです。掘り下げれば、フヴェルゲルミルと言う泉から湧く水の毒が体の構成に関わっているかの違いかもしれません。

かなり脱線しましたが、続いては兄弟です。弟にはヴィリとヴェーがおり、彼ら兄弟は3人で原始の巨人ユミルを殺し、世界と人間を創ります。ただこれ以降二人はあまり作中には登場しません。一応「ロキ」という神の話の中で触れられることはあります。ロキについては北欧神話においてかなり重要な存在ですので別の記事で。

次に妻は愛と結婚と豊穣の女神フリッグで、彼女との間に息子のバルドルがいます。正妻であるフリッグに対しては頭が上がらないことが時々あったようで、フリッグは独自の考えを持ち、夫の言うことに黙ってついていくだけの女性ではなく、時には夫を陥れることも厭わないような女性でした。また優れた予言の能力を持っているが決して口にはしませんでした。

息子のバルドルは光の神であり最も賢明で、美しく光り輝く美貌と白いまつ毛を持ち、雄弁で優しい存在、言わばアース親族のアイドル的存在でした。

しかしある日から悪夢を見るようになると、心配した母は万物も彼を傷つける事ができないように契約させます。これによりいかなる武器でも彼を傷つけることは出来なくなりました。しかしこのとき実は、たった一つ、ヤドリギだけは若すぎて契約が出来ていなかったのです。これが後に語られる「神々の黄昏ラグナロク」のトリガーの一つとなります。

 

f:id:Ryo_9119:20190702113859p:plain

ワーグナー楽劇「ワルキューレ」のフリッグ

ここからは、側室或いは愛人とその子供達。

オーディンは多くの女性と交わり子をもうけますが、単に浮気癖があったからとか好色家であったからかと言えばそうではない。たしかにそういう一面もあったかもしれないが際立っていたのは、彼の物欲と知識欲。自らが欲するものはたとえ我が身を捧げようが手に入れる神でした。

ゆえに彼は欲するものがあればそのために女性を利用する事も、服従させることも厭わなかったのです。最たるはグロンズという巨人の娘との話がある。霜の巨人のスットゥングが隠していた詩の蜜酒を略奪するためだけにオーディンは、スットゥングの娘であるグンロズの前で美青年の姿に化け3夜を共にした後、彼女から3口分の蜜酒を飲ませてもらい、鷲に化けてアースガルズにトンズラしたのだ。

グロンズとの間には子は確認できていないが、他の巨人の娘であるヨルズとの間にトール、グリーズとの間にヴィーザル、リンドとの間にヴァーリが生まれている。

母親は未詳ですがホズ、ヘルモーズ、ブラギ、ヘイムダルも彼の息子と言われている。

オーディンの従えた動物達


オーディンは動物とともに描かれる事もある。彼の愛馬は八本足のスレイプニール。スレイプニールの出自の話も面白いのだが、これは「ロキ」の記事で書くとする。端的に言えばこの馬はロキという神の子供である。

フギンとムニンという二羽の ワタリガラスも従えている。フギンは思考を司り、ムニンは記憶を司る。二羽を世界中に飛ばし、持ち帰るさまざまな情報を得ていた。

足元にはゲリとフレキという2匹の狼がおり、オーディンは自分の食事はこれらの狼にやって自分はワインだけを飲んで生きているという。

f:id:Ryo_9119:20190702112905p:plain

オーディンとスレイプニル、二羽の鴉、二匹の狼

オーディンが司るものに纏わる話


オーディンが司るものは先述しましたが詳しくは以下の通りです。

戦争と死の神:戦争を起こし、死者を司ることができる

北欧神話ではテュールという神が戦神とされていますが、オーディンも戦争の神として活躍します。その理由は策略や戦術の才に長けており、呪術や魔術を使って戦局を操ることが可能だったからです。わざと人間の王侯たちを不仲にし、戦争を起こさせるよう仕向けたこともあります。
しかも、あろうことか戦争の勝利者を誰にするかはオーディンの意思ひとつでした。加護を与えると決めた王侯にはその力を惜しみなく授けたため、多くの王侯たちはオーディンに取り入ることで勝利を手にしました。
しかし、オーディンの加護は気ままで移ろいやすく、勝利を手に入れた王侯たちがすべて無事にハッピーエンドを迎えるというわけにはいかなかったようです。王侯達は見放されぬ様に必死になったのでしょうね。

また人間の戦争での戦死者についてはエインヘリャルという英霊としてヴァルハラに導かれることから死者を司るとも言われます。今思えば、人間の戦争は全てラグナロクの準備として利用または引き起こされたのかもしれない。


呪術の神:ルーン文字の秘密を司る

オーディンはユグドラシルの根元にあるミーミルの泉の水を飲むことで知恵を身に付け、魔術を会得します。片目はその時の代償として失ったとされそれを隠すために帽子を目深に被っているとされています。

また、ルーン文字の秘密を得るために、ユグドラシルの木で首を吊り、グングニルという槍に突き刺されたまま、9日9夜、自分を最高神オーディンに捧げたという。つまり自分を自分に捧げたというとんでもない話である、彼が如何に貪欲かが見て取れます。ただこの時は縄が切れて助かったらしい。なおタロットカードの大アルカナ XII 「吊された男」は、このときのオーディンを描いたものだという解釈がある。

f:id:Ryo_9119:20190702112919p:plain

ルーン文字


知識と詩芸の神:詩人に才能を与える力を持っている

彼が知識について如何に貪欲であったかはこの記事内でもすでに書かれている通りです。呪術やルーン文字の秘密をその身を捧げて手に入れ、フギンとムニンを遣い世の事象を知り、時に女性を騙し「飲めば詩人や学者になる」詩の蜜酒を飲み持ち帰ることで神々や人間に詩の才能が与えられた事が知識と詩芸を司ると呼ばれる所以ですね。詩の蜜酒の逸話も先述では触れませんでしたが、奥が深く前の記事で書いたヴァン神族との戦争終結が関わっています。


あとがき

以上が今回の記事で語るオーディンについてです。

しかし、オーディンに関しては他にも多くの逸話があり、とても書ききることはできませんので他の神々絡みの話はそちらで書くとします。

この記事ではオーディンがいかに狡猾で貪欲か、また主神であるにも関わらず、ある意味人間くさく、泥をかぶるのも厭わない存在かわかりましたね。こういった点から私的には神というよりは王というイメージが強いです。

またオーディンは二つ名が多いことでも有名で、全知全能の神、詩の神、戦神、魔術と狡知の神、片眼のもの、姿を変えるもの、真実をおしはかるもの等60を超える呼び名があります。

 

次回は・・・ロキの事を書くかな?第二の主人公、全ての元凶となる存在。

ではまた♪

 

★北欧神話の記事一覧作りました★

  ↓      ↓      ↓

https://www.ales-story.com/hokuousinnwa

 ↑      ↑      ↑

気になる方はこちらから全話見れます♪

 

※神話の内容につきましては諸説あります。この記事の内容はあくまで私の得た知識から成り立つものとなりますのでご了承くださいませ。

犬夜叉で有名な「四魂の玉」その由来を古神道から学ぶ

" 害心と 願望混じる 梅雨の雲 "

 

ども、あるえです。しばらく雨が続くようですね。

昨今、雨を忌み嫌う者と待ち望む人では、前者の方が多いのではないでしょうか?

私達が生活する上で必要な水や食物は天の恵みによって与えられています。例えばダムが枯れれば生活用水に困るし、水が枯れてしまえば米や食物を育む事はできません。

とは言えその量が増えすぎると人間にとって脅威となり得るのも周知の事実。西日本豪雨から学んだ多くを忘れてはいけない。もう一年経つのですね。

月曜日からがつがつしてもしようもないし、こんな日はゆるりと日本の話しでもしながら休憩といきましょう。

 

 

今日話すのは神話というか、古神道と呼ばれる霊魂観についてです。

古神道は日本神話と繋がりはありますがどちらかと言うと後付された要素が多いです、しかし独特な世界観を持ち自然崇拝、先祖崇拝と言う教えがあり、祈祷や占いを行っていました。

現代における一年の吉兆を占う「おみくじ」は神職による祈祷と占いを簡素化したものであるし、「お盆」のそのしきたりや形式は先祖崇拝から受け継がれ、雷を五穀豊穣をもたらすものとして「稲妻」と呼んだと言われています。

ひとえに古神道と言っても実は人によって唱えるものが違う、言わば宗教のようなものでした。その中で「四魂」に関する霊魂観は「本田親徳」によって唱えられたものです。

犬夜叉における四魂の玉

 まずはタイトルであげた高橋留美子先生原作の漫画「犬夜叉」の中での「四魂の玉」について触れていきましょう。

「四魂の玉」の成り立ちについては漫画内で「翠子と呼ばれる巫女がおり、一度に10匹もの妖怪を浄化できるほどの強力な霊力を持っていた。そのことを良しと思わぬ妖怪たちは徒党を組み一人の人間の男に乗移り翠子と7日7晩の戦いを繰り広げ、最期は妖怪に食われかけた翠子が己の魂中に妖怪たちの魂を封じ、互いの善と悪の魂が融合した四魂の玉が生まれた」とあります。

それゆえに、手にするものの心に作用され善にも悪にもなりました。

古神道における一霊四魂

では古神道における「四魂」はどの様なものでしょうか。「本田親徳」によって提唱された四魂の概念は正しくは「一霊四魂」と呼ばれており、一般的な解釈では神や人には四つの魂があり、それら四魂を一つの霊がコントロールしているというものです。

4つの魂と1つの霊にはそれぞれ働きがあり。

荒魂(あらみたま)は勇の機能であり行動力を意味します。また耐え忍びコツコツと継続する力でもあります。外向的な人は荒魂が強いと言われます。

和魂(にぎみたま)は親の機能であり親しみ交わるという力です。平和や調和を望み親和力の強い人は和魂が強いと言われます。

幸魂(さきみたま)は愛の機能であり人を愛し育てる力です。思いやりや感情を大切にし、相互理解を計ろうとする人は幸魂が強いと言われます。

奇魂(くしみたま)は智の機能であり観察力、分析力、理解力などから構成される知性です。真理を求めて探究する人は、奇魂が強い。

そして直霊(なおひ)はこれら4つの働きをフィードバックします。例えば、勇の働きが強すぎると「自分を押し付けすぎると嫌われるよ」智の働きが行き過ぎると「分析や評価ばかりしていると、嫌がられるよ」という具合に反省を促す。つまり「省みる」という機能を持ち良心へと導くのです。

しかし悪行を働くと、直霊は曲霊(まがひ)となってしまい、四魂の機能は邪悪に転換されます。このあたりは犬夜叉と類似していますよね。

私の考察にはなりますが、これらの概念には"第三者の視点で自己分析をしっかり行うことにより善人であり続けられる"と言う想いが込められているのではないでしょうか。

霊魂観の扱いと本田親徳

本田親徳によって唱えられた一霊四魂は明治以降に広められた特殊な霊魂観ですが、神道辞典などには一霊四魂という名称さえ掲載されていないらしい。

また「魂には大きく荒魂と和魂の2種があり、和魂にはさらに幸魂と奇魂の働きがあるとしており、四魂としてまとめてみるようなことはしていない」と度々否定されることもある。

しかし近世になって、一霊四魂は本田霊学系の後継者によって、古神道の霊魂観として重視され世に広まっていくことになりました。

 

最後に一霊四魂を生み出した本田親徳という人物像を紹介したい。

彼は明治時代の神道家で薩摩藩士・本田主蔵の長男として生まれます。 幼い頃から漢学を学び、17歳の時に京都に遊学。その後江戸に移り国学や和漢を修める。天保14年に京都に滞在中「狐憑き」の少女と出合ったことをきっかけとして神霊の研究を本格的に始める。門外不出の伯家神道を体得していた高浜清七郎とも深い交流があった。

あとがき

一霊四魂は古神道と言えど比較的新しい概念ですね。漫画の題材として扱われそして多くの人にその名を認知されました。かく言う私もその一人です。

私の神話好きは元はと言えばゲームや漫画好きが転じたもので、そこで知った情報が気になればすぐ調べて知識欲を満たす事が喜びでした。そんな私は奇魂による智の機能が強いのかもしれませんね。

そしてすばらしい知識にめぐり合えた事を高橋留美子先生に感謝します。

 

休憩といいながら気づけば2200文字、書き出したら止まらないのも性である。

 

ではまた。

 

PS:北欧神話のお話は書きたいことが多すぎるので整理しながらゆっくりいきます。他の神話についても順繰り書いていきます。

【北欧神話2】世界樹ユグドラシルに繋がる9つの世界と人間の誕生

 

ー北欧神話小話ー 

"ヨトゥンヘイムに住む巨人の娘で、髪も姿も生まれつき黒く、暗いノート。彼女は3度結婚し最後の夫でアース神族の男デリングとの間に息子のダグをもうけたが、末の息子は父親に似て、明るく美しかった。

オーディンは彼女とその息子のダグを呼び、それぞれに馬を与え世界を周り続けるように命じ、ダグはスキンファクシという馬、ノートはフリームファクシという馬が引く馬車に乗り、12時間ごとに大地の上を通るように天を駆けた。スキンファクシのたてがみが発する光が、地上を照らし、ノートはその身で天を覆い隠し世界は闇に包まれる。こうして昼と夜が生まれた。"

 

f:id:Ryo_9119:20190630215854p:plain

 

 

ども、あるえです。北欧神話にはこの様な二元的要素を含む内容が多くある。ニヴルヘイムとムスペルヘイムがすべてにおいて相反しているように。

さて今日は前回の続き、オーディンらによるユミル殺害、その体で作られた9つの世界と世界樹ユグドラシル。創造された世界と人間の誕生について書いていきます。

世界樹ユグドラシル

世界の中心にはユグドラシルという世界樹がそびえており、ユグドラシルはすべての世界と繋がっています。

私には疑問がありました。それはユグドラシルそれ自体の出現。どうやって世界樹は誕生したのか?

結果的に神話上の世界が一本の大樹で成り立っているという、概念そのものであると考えました。だとしたら現実世界の宇宙と同義だと。

しかしよくよく調べると北欧神話においては「天地創造」の話がないのです。世界の始めにはすでにムスペルヘイムとニヴルヘイムがあったわけですし。

ギンヌンガ・ガップにユミルの死体を運び、9つの世界へと改変した後に世界樹ユグドラシルがそびえ立った。と言われる場合もあるそうです。

 

f:id:Ryo_9119:20190630215906p:plain

 9つの世界

話を戻します。作られた9つの世界は以下の通り。

1) アースガルズ - アース神族の世界。世界の最上層に位置しオーディンの居城ヴァルハラがある。アースガルズの中心にはイザヴェルと呼ばれる平原があり、アース神族は重要な問題が起きるとそこへ集い会議を行う。地上とアースガルズの間には虹の橋ビフレストが架かっている。またヴァルハラは偉大な戦士達(主に人間)の魂である、エインヘリャルが集う場所でもあり、こうした戦士達はオーディンに仕える女性の使い、ヴァルキュリャによって導かれる。

2) ヴァナヘイム - ヴァン神族の世界。北欧神話に登場する一群の神々でありその名前は「光り輝く者」に由来する。豊穣と平和を司り、有名なフレイとフレイヤ兄妹はもともとヴァン神族である。「賢いヴァン神族」と呼ばれたりする。オーディン率いるアース神族と一時戦争状態となるが最後には和解している。

3) ムスペルヘイム - ムスペルヘイムにはムスペルと呼ばれる巨人が住み、スルトという巨人が入り口を守っている。世界の創めから存在し、その灼熱の世界ではムスペルヘイムで生まれたもの以外は暮らすことはできないとされている。スルトは溶岩の肌と炎の髪を持つ巨人です。

4) ヨトゥンヘイムヨトゥンと呼ばれるユミルの子孫である霜の巨人族と丘の巨人族が住む国。ヨトゥンヘイムは東に位置するとされており、人々の住むミズガルズ神々の住むアースガルズの脅威となっている。 アースガルズとヨトゥンヘイムの間にはイヴィング川が流れている。

5) アルフヘイム - 光の妖精エルフの住む国。 九つの世界の第一層に存在、ヴァン神族フレイが彼らの王だと言われている。

6) スヴァルトアルフヘイム- 黒いエルフ、スヴァルトアールヴァルたちが住むとされている世界である。アース神族がフェンリルを縛るための足枷グレイプニルを手に入れるためにフレイの召使いであるスキールニルを送っている。

7) ニダヴェリール - 卓越した鉱夫や腕の立つ鍛冶屋であった、ドワーフや小人達の世界。彼らはトールのハンマーやフレイの機械で造られたイノシシなど、神々へ魔法の力による道具を作り上げた。

8) ニヴルヘイム - 九つの世界のうち、下層に存在するとされる冷たい氷の国。ギンヌンガガプと呼ばれる亀裂を挟んでムスペルヘイムの北方にある。天地創造以前から存在し、ニヴルヘイムには世界樹の根の一つが伸びているが、その下にはフヴェルゲルミルと呼ばれる泉がある。この泉には世界樹の根を齧るニーズヘッグというが住む。またロキアングルボザとの間にもうけた半巨人の娘ヘルが支配している。

そして

9) ミズガルズ - 死を免れない人間の地。「中央の囲い」を意味し、北欧神話に登場する人間の住む領域でアースガルズとは虹の橋ビフレストによって繋がっている。ヨトゥンヘイムとはミズガルズの周囲の水または海洋で隔てられている。

 人間の誕生

ミズガルズという世界が構成された後、オーディンとその兄弟ヴィリヴェーは浜辺で根のついた2本の流木を拾い、トネリコの木からはアスクという男 、ニレの木からはエムブラという女を作りました。オーディンはそれに息吹を与えた。また、ヴィリは感情と知性を与え、ヴェーは言葉と感覚を与えた。これが創造された最初の人間の男女である。2人はミズガルズに住みすべての人類の先祖となった。

 

f:id:Ryo_9119:20190630215918j:plain

これが人間誕生の話である。ちなみに旧約聖書のアダムとイヴと頭文字は同じだが関係性は無い。

人間に関しては多く語られることはないが後にアース神族にとって重要な役割を果たすようになっていく。

 あとがき

本日はここまで。

いかがでしたか?ミズガルズ、またの名をミッドガルと言いますが、ミッドガルやニブルヘイムと聞くとFF7を思い出しますね。確かに今思えば的を得たネーミングですよね。

人間の住まう人工的な街ミッドガル、悲劇の惨状の現場となるまさに地獄のニブルヘイム。皆さんは北欧神話といえば何を連想しますか?

 

ではまた続きをお楽しみに。

 

★北欧神話の記事一覧作りました★

  ↓      ↓      ↓

https://www.ales-story.com/hokuousinnwa

 ↑      ↑      ↑

気になる方はこちらから全話見れます♪

※神話の内容につきましては諸説あります。この記事の内容はあくまで私の得た知識から成り立つものとなりますのでご了承くださいませ。

【北欧神話1】起源は一匹の牛と巨人と神。ここから始まるファンタジア

 

どうも、あるえです。

今日からは神話についても書いていきます。トップを飾るのは【北欧神話】

なぜ北欧神話を最初の題材にしたかというと私の神話好きは北欧神話を知り、触れて、のめりこんだ事がきっかけだったからです。

そんな思い出深く、魅力に溢れた神話をこのカテゴリの皮切りとしたい。

f:id:Ryo_9119:20190629183500p:plain

 生活や文化と北欧神話の密接な関係

本題に入る前に是非知って欲しい事がある。と、言うのもこの北欧神話というのは実は生活や文化と密接な関係があるんです。

例えば曜日の英語表記。いつも何気なく使っている曜日ですが、英語のそれぞれの曜日には名前の由来があるんです。このうちTuesday、Wednesday、Thursday、Fridayは「北欧神話」の神々の名前からきています。

ちなみにSunday、Monday、Saturdayが「ローマ神話」からきています。なぜ二つの神話から一週間が成り立っているかと言うと、ルーツとなる民族が同じだからですがそれについては別の記事で書くとして、さっそく由来を見ていきましょう。
Tuesday 火曜日
Tuesdayの語源は「Tyr(チュール)」。「Tyr」は北欧神話の軍神で、主神 Odin(オーディン)の3番目の息子です。Tyr(チュール)⇒ Tiw(ティウ)に変化し「~の」を意味する「es」が付いて「Tuesday (チュールの日)」。
Wednesday 水曜日
Wednesdayの語源は「Odin(オーディン)」北欧神話の主神です。Odin(オーディン)⇒ Woden(ウォーデン)に変化。「~の 」を意味する「es」を付けて変化し「Wednesday (オーディンの日)」
Thursday 木曜日
Thursdayの語源は「Thor(トール)」。「Thor」は北欧神話の戦神・雷神で、Tyrと同じくOdinの息子です。「~の」を意味する「es」が変形して付いて「Thursday」(トールの日)
Friday 金曜日
Fridayの語源は「Freija(フレイア)」北欧神話の愛と美の女神です。

以上が北欧神話の神々が由来の曜日です。

 他には私たちが普段目にする映画や漫画、アニメやゲームなんかにも数多く題材として使用されています。有名どころで言えば「ロードオブザリング」「進撃の巨人」が該当しますね! ほんとキリがないほどあります。

北欧神話の起源

では、ここからは神話の大筋のストーリーについて触れていきます。まずは物語冒頭、プロローグです。

北欧神話での世界が始まった時には、南の灼熱の世界であるムスペルヘイムと、北の極寒の世界であるニヴルヘイムがあり、その間にギンヌンガ・ガップが存在していました。

ギンヌンガ・ガップというのは「あくびする裂け目」という意味でそれがどのようなものであったかは明確にはなっていません。大地が避けていたのか、はたまた壁や大岩に亀裂があったのかは想像心を掻き立てます。

ニヴルヘイムにはフヴェルゲルミルという泉があり、これを源流として11の川が流れ出し、ギンヌンガ・ガップに注いでいました。フヴェルゲルミルから湧く水には毒が含まれており、この毒は流れている間に氷結し、ギンヌンガ・ガップのあたりで川全体を満たし、流れを止めるようになりました。そこにムスペルヘイムからの熱風が吹き付け、氷の一部が霜となります。この霜から、やがて原初の霜の巨人ユミルが誕生するのです。また、同じ霜から巨大な雌牛アウズンブラが誕生します。

f:id:Ryo_9119:20190629183513p:plain

アウズンブラの乳を飲むユミル

ユミルは足から息子を産み、脇の下から男と女が1人ずつ現れた。こうしてユミルは彼らから産まれたヨトゥン 及び巨人達の親となる。
眠っていたユミルは後に目を覚まし、アウズンブラの乳に酔う。彼が酔っている間、牛のアウズンブラは塩の岩を嘗めた。この出来事の後、1日目が経って人間の髪がその岩から生え、続いて2日目に頭が、3日目に完全な人間の体が岩から現れた。これが北欧神話最初の神であるブーリです。


霜の巨人の殺害と世界創造


神であるブーリもユミル同様に男神ボルを生み出します。このボルは、ユミルの孫にあたる女巨人ベストラと結婚し、オーディン・ヴィリ・ヴェーの三柱の神を生み出します。

男女の結婚によって生み出されたものは、この三柱の神が最初でした。オーディンとその兄弟たちは、成長すると巨人族と対立するようになります。
巨人族は、その体を形成した霜の中に毒が含まれていたため、非常に凶暴だったことが、この対立の原因だとされています。

三柱の神は自分たちが十分に強大な力を持っていると感じ、ユミルに打倒します。ユミルの死体からはおびただしい血が流れ出て、この血によってその他の巨人は一組の夫婦を残してすべて死に絶えてしまいました。

f:id:Ryo_9119:20190629183521p:plain

三柱の神と倒したユミルとアウズンブラ


ユミルの死体は、オーディンたちによって解体され、その血は川や海の水となり、頭蓋骨は天蓋となり、骨は山となり、歯と細かな骨は岩や石となり、髪の毛は草花となります。脳は天に浮かぶ雲となりました。
何故かまつげで人間の住むことになるミッドガルドを囲む壁が作られています。

f:id:Ryo_9119:20190629183507p:plain

創造された世界

 

これがオーディンとその兄弟(ヴィリ、ヴェー)による世界の創造の話です。

 あとがき

いかがでしたか?ここまでが北欧神話の成り立ちから世界創造までの話です。

北欧神話はゲルマン神話の一種で、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドおよびフェロー諸島に伝わっており、極寒の地で生まれ育った人々の中で浸透していました。過酷な環境の中で生まれたこの神話には当然シリアスな展開もあり最後には滅びを迎えるわけですが、それまでに展開される神々と巨人のユーモア溢れたエピソードも魅力の一つです。

次回は世界創造後の話です、生まれた9つの世界。お楽しみに。

 

★北欧神話の記事一覧作りました★

  ↓      ↓      ↓

https://www.ales-story.com/hokuousinnwa

 ↑      ↑      ↑

気になる方はこちらから全話見れます♪

※神話の内容につきましては諸説あります。この記事の内容はあくまで私の得た知識から成り立つものとなりますのでご了承くださいませ

 

良かったらTwitterフォロー読者登録よろしくお願いします♪

カテゴリ階層化で発生した配置不具合との奮闘記

ども!あるえです。

皆さんブログの調子はいかがですか??私はカスタマイズしていたときに大変困った事態に陥ったので今日はその紹介をしていきたい。

何に困ったかと言うと・・・

「 カテゴリーの階層化」

って纏めると少し語弊があるかもしれないが、階層化自体はすんなり出来た、しかしその後とんでもない不具合が待ち受けていた。

 はてなブログのカテゴリ階層化の仕方

 まずは「カテゴリの階層化」とはなんぞやから。

知っている方は目次で次にスキップしてくださいね!

下の画像を見てください。「親カテゴリ」「子カテゴリ」「孫カテゴリ」と、三階層になっていますよね?これがおおまかなカテゴリの階層化です。

f:id:Ryo_9119:20190627141638p:plain

例を出すと「旅行」と言う親カテゴリがあり「関東地方」と言う子カテゴリがあり、「東京」と言う孫カテゴリに繋がるイメージです。カテゴリ欄では普段は親カテゴリの「旅行」しか表示されておらず全体的にすっきりさせることができますね。展開用の▲ボタンが表示されそれを押すことで子カテゴリ以降が表示されます。

はてなブログではだいたい初期は以下のような状態じゃないでしょうか?

f:id:Ryo_9119:20190627141625p:plain

 まだ数が少ないのであれですが、この状態で増えていけば縦に、或いは横にも広がり、まぁ邪魔でしょうがない。ですがはてなブログ自体に階層化の機能がありませんので自分で導入するしかないのです・・・ただ先駆者の方々が情報を提供してくださっていますので階層化自体はそれほど難しくはありません。

私が参考にさせていただいた記事がこちらになります。ありがとうございます。

sora-no-kimagure.com

さて、前置きが長くなりましたが続いて導入後起こった悲劇についてです。

 階層化後の実際の配置や挙動

結果から先に見ていただきましょう。

ドン!!

f:id:Ryo_9119:20190627141545p:plain

ちょっとよくわかりませんね・・・汗

ちなみに、私が使用しているテーマは「Blank」です。とてもシンプルでカスタマイズの幅が広く使い易いので重宝しております。

この症状、他に数テーマ試しましたが出ませんでした、恐らくテーマによってインポートされている情報が異なるからでしょう。 

かといってかなり気に入っているテーマですし、これだけの為に今更テーマを変更して大幅な修正するのも正直だるい。何とかしてやろうと思いました。無理なら階層化は諦めるしかないとw

次に展開時の挙動です。

f:id:Ryo_9119:20190627142236p:plain

親カテゴリ1を開いても2を開いても以降のカテゴリが左下にワープします。これはやばいよ。いくらなんでも奇天烈すぎる!しかも▲マークも横じゃなくて上についてるよ(泣)

修正するしかない・・・

 CSSでのカテゴリ欄の細かな調整

じゃあどうするか?CSSで無理やり整頓するしかないだろう。私が思いついた限りの手段と結果を情報として残したい。はっきり言ってめっちゃ細かい部分ですけど。

まずは、親カテゴリ2が親カテゴリ1の右隣に来ているのを下に表示させる為に縦に整列させます。恐らく現状では横並びの指令が入っており折り返している状態です。

要素を縦並びに変更するCSSは・・・

.hatena-urllist  {
display: flex;   /* 要素を入れる仮想の箱*/
flex-direction: column; /*中で縦並びさせる*/
}

です。フレックスボックスと呼ばれるもので位置指定に便利です。これでどうなったかと言うと・・・

f:id:Ryo_9119:20190627141538p:plain

 見事縦並びになってくれましたね パチパチ

次に私が使っているテーマではカテゴリにボーダーが入ってます。階層化するに当たってちょっと不恰好になるのでCSSで消していきます。

.hatena-module-category .hatena-urllist li a {
border: 1px solid #ffffff; /*線を白くして隠した*/
font-size: 86.7%;
}

 なぜかnoneで消すことができなかったので、背景色と同化させて擬似的に視界から消しました。結果は

f:id:Ryo_9119:20190627141529p:plain

 おお・・!かなり見栄えがよくなりましたね!しかし▲マークとカテゴリの位置がずれたままですね。ですがこの▲マークなんなんですかね?調整したくても要素が不明ではお手上げです。そこで必殺右クリッククリック!

f:id:Ryo_9119:20190627171716p:plain

▲マークを右クリックすると一番下に「要素の検索」か「検証」ってのがありますので選択、するとこのような画面になり

f:id:Ryo_9119:20190627171942p:plain

右側の要素をマウスオーバーさせると該当する要素が左の様に青くなります。これで▲マークの要素が判明したのでCSSで調整が可能となりました!今回みたいに調整したい物の要素が不明な場合有効な方法です♪

f:id:Ryo_9119:20190627142935p:plain

青枠の ▲マークを下に、オレンジ枠のカテゴリを上と右に調整し、残った無駄な余白を消していきます。

.hatena-breadcrumb-plus-toggle-button {
position: relative;
top:15px;  /*上から15pxの位置へ*/
font-size:130%; /*ついでに大きく*/
}

.hatena-module-category .hatena-urllist li a {
border: 1px solid #ffffff;
position: relative;
left:20px; /*右に20pxずらす*/
top:-10px; /*-10px指定で結果上に*/
font-size: 90.7%;
margin-bottom: -8px; /*余白調整*/
}

結果は・・・

f:id:Ryo_9119:20190627141615p:plain

 やったぜええーーーーー!!!

めっちゃ綺麗になりました!!!達成感MAX!!

一時はどうなることかと思いましたが無事調整することができました。今回はイレギュラー対応のカスタマイズとなりましたが参考になれば幸いです。

簡単にCSSおさらい

◆ 要素の縦並べ

.hatena-urllist  {
display: flex;   /* 要素を入れる仮想の箱*/
flex-direction: column; /*中で縦並びさせる*/
}

※横並び、縦並びはフレックスボックス以外にも方法はあります。

◆カテゴリ展開の▲ボタンの要素

.hatena-breadcrumb-plus-toggle-button {

 

以上、最後までお付き合いいただきありがとうございます。

良かったら読者、Twitterフォローお待ちしております!

ではまた。

 

 

あまり理解してもらえない低血圧症の辛さ

どうもあるえです。

晴れたり雨が降ったりこの時期は天候が安定しませんね、台風も発生しちゃいましたし皆さん自然災害には気をつけてくださいね。

低気圧が近づくと頭痛がぁ~って人もいますが、今日はちょっと字は似てますそれとは別で「低血圧症」について書いていこうと思います。

 皆さん聞いたことありますか?「低血圧症」

どちらかと言えば高血圧のほうがよく聞くし危ない!ってイメージがありますよね、しかも低血圧って基準があいまいなんです。けど何を隠そう私も慢性的な軽度の低血圧症の一人ですのでその特有の症状や悩みを発信したい!と思い書いてます。

f:id:Ryo_9119:20190626224341j:plain

低血圧の種類

まず低血圧とは・・・一般的には基準がないんです。

ですのでWHOでは独自基準として、収縮期血圧が100mmHg以下、拡張期血圧が60mmHg以下のどちらか一方、あるいは両方がつねに当てはまる場合に「低血圧」とみなされています。

ひとえに低血圧といっても起因は人それぞれで大きく分けて、体質によるもの、原因となる疾患がはっきりしているもの、急に立ち上がったときに起きるものの3種類があります。

それぞれの特徴について説明しますね!

f:id:Ryo_9119:20190626222915p:plain

本態性低血圧

最も多いのは、はっきりした原因がなく、遺伝的な体質のために起こる低血圧で、本態性低血圧と呼ばれています。若い女性に多く、やせ型で虚弱体質の人に多くみられます。

私はこれに該当します。まあ確かに痩せ型ではあるんですよね。気づいたとき・・中高校生くらいで既に症状はでてたかな?

起立性低血圧

いわゆる立ちくらみの一種ですが、急に立ち上がった瞬間に血圧が低下して、立ちくらみやめまい、失神などを起こすことがあります。これは、血圧をコントロールする自律神経が正常に働かないことが原因で、下半身に集まった血液が心臓に戻りにくくなり、送り出す力が減少するために起こります。健康な人でも栄養状態が悪いときや疲れているときなどに起こることがあります。

屈伸すると血は脚に集まるらしいですよ!

症候性低血圧

疾患の症状として起こる低血圧を症候性低血圧と呼んでいます。主な疾患には、心筋梗塞や不整脈などの心臓の疾患、肺塞栓などの肺の疾患、甲状腺機能低下症(橋本病)やアジソン病などのホルモンの疾患などがあり、がんなどにともなう低栄養状態やケガによる大出血の場合も低血圧を招きます。

また、降圧薬、抗うつ薬などの副作用や人工透析でも起きることがあります。

二次作用、副作用ってやつが原因のタイプですね。続いて症状について説明します。

低血圧の症状

低血圧の人ってなんかだるそうとか、朝が弱いとか色々いいますがじゃあ実際はどんな症状があるのか2つに分けて纏めていきます。

f:id:Ryo_9119:20190626223408p:plain

日常的な症状

主に本態性低血圧で症状がある場合は、疲れやすさ、だるさ、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、食欲不振、集中力の低下、動悸、息切れなどの症状があらわれます。朝、なかなか起きられず、午前中は元気が出ないといった症状も多くみられます。

高血圧みたいにでかいのがどーん!ってわけではないけど様々な症状を引き起こすんです。

起立時の症状

起立性低血圧の場合は、急に立ち上がったり、起き上がったりしたときにめまいや立ちくらみが起きるのが特徴で、さらに一時的に目の前が暗くなったり、気が遠くなったり、ひどい場合は失神することもあります。その他、心臓や胃が一時的に血液不足になるために、動悸や胸やけ、吐き気、みぞおちの辺りの痛みなどがあらわれることもあります。

私もひどいときは10秒近く視界が暗転して朦朧としたことがあります。それ自体もつらいですが転倒や転落、接触事故などの二次被害が怖いんですよ。

そんな私が感じてきた低血圧症ならではの悩みを伝えていきます。

低血圧の悩み

症状でも述べた通りなんといっても朝がつらい、今でもめちゃくちゃスロースターターです。

「低血圧のせいで朝に弱い」という場合、原因として考えられるのは自律神経による影響で、自律神経には、ヒトの意思と関係なく、身体のさまざまな機能を調節する働きが備わっていて、血圧も自律神経によってコントロールされています。

低血圧症の人は、自律神経の働きが充分でないこともあり、朝目覚めてもなかなか身体が活動モードに切り替わらないです。。

しかし世間はだいたい朝8時には就労開始となります。

f:id:Ryo_9119:20190626223659p:plain

なにが言いたいかというと、低血圧症はそれほど広く認知されてないこともあり、知らない人が朝が弱いだけ聞くとだいたい「だらしない」「ただの言い訳」とか「生活習慣がなってない」とかだらしないやつとして扱われ一蹴されます。

そう、低血圧も障害といえば言いすぎだが生活習慣病の一種という認識がなく「理解が得られないこと」これが一番の悩みです。これからも自分の症状と立ち向かうとしてもやはり理解は欲しいと思っています。

最後に

 かといって何にも対策しないわけにもいかないし、してないわけでもありません。

f:id:Ryo_9119:20190626223842p:plain

一番効果的なのは早寝早起きと1日3食の規則正しい食事。

これらは低血圧の予防に役立ちます。とくに、朝食をしっかり食べないと脳の働きに必要なブドウ糖が不足し、日中ぼーっと過ごしてしまうことも多くなります。朝が弱いからと言って朝てべないと悪循環に陥ると知ったので無理にでも朝は食べるようにしました。

その他

運動をするストレスを溜めない、アルコール・タバコを控える、塩分とタンパク質のバランスを考えた食事、ひどい場合には診察もおすすめです。

 

少しでも多くの方への認知を願うと同時に、仲間たちへのエールになれば幸いです。

ではまた!

 


生活・文化ランキング

老後2000万問題の報告書を実際に読んで噛み砕く

どーも、あるえです。 

何かとホットな話題の老後2000万の話

メディアが騒がしいですが、実際に報告書を読んでみないことには始まらないですし、今更ながら先入観は捨てて目を通して見ました。

まずはじめに言っておくと「金融庁の報告書=国の見解」とは限らない。

そもそもこの報告資料は国の方針そのものでもなければ、国会での年金問題に言及したものでもない、つまりあの場であーだこうだ議論されること自体がおかしいし、受け取り拒否する必要はなかったってこと。

野党になんだこれはと言われたなら(まずこの行為自体嘆かわしい)、それは「有識者(大学教授や企業人含む)のあくまでも平均的な統計から作成された報告書であって、政策と完全に一致するわけではない」とでも言って一蹴しておけば片付いたのだろう。たぶん。

さてじゃあ本題の報告書にいってみよう。

 現状整理

まずここでは経済環境の変化や人口、収支、資産のこれまでの推移と現状の統計を書いている。やたら長ったらしい前書きがあるが、まあそこはハショっても問題ない。

要は「少子高齢化やITなどのデジタル化が進む環境変化に伴ってどのような問題と解決策があるか考えてみました!」ってことだね。

人口動態等

人生100年時代なんて言われている通り日本人の平均寿命は延び続けている。長寿化とともに注目すべきは健康寿命。これはまあその名の通りなんですが、簡潔に言えば働こうと思えば働ける限界ですね。余命と健康寿命の差を縮めていくことが重要であると書かれている、ごもっともだ。

その間は就労しての収入が得られないですし。

f:id:Ryo_9119:20190625144109p:plain

あとは単身世帯や未婚率も増加していると。単純に稼げる時代じゃなくなったってことだよね。ほんと苦しいですよ、正社員で働いてても・・・結婚なんて余裕もない人が増えるの当然だよね。私も副業してますしねw


収入支出の状況

ハイ、来ましたね。ここで老後の年金だけでは月々5万円赤字なんて話がされてたんです。抜粋してみましょう。

「収入も年金給付に移行するなどで減少しているため、高齢夫婦無職世帯の平均的な姿で見ると、毎月の赤字額は約5万円となっている。この毎月の赤字額は自身が保有する金融資産より補填することとなる」

平均的ですか、そうですか。以上!

f:id:Ryo_9119:20190625150232p:plain

まあ一応この見出しではバブル崩壊後「空白の20年」があり収入は低迷、釣られて消費も減少、高齢就労者の増加、退職金の減少傾向について書かれていました。

もうわかってんよ!笑


金融資産の保有状況・意識

f:id:Ryo_9119:20190625151545p:plain

続いてここですね。いやはやすっごい単純計算。

当然こんなに不足しない場合もあるしこれより不足する場合もある、あくまでも平均的な話。あとは資産運用の紹介もチラっとされてます。

「わが国でも後述するつみたて NISA や iDeCo 等が整備され、個人が長期の資産形成を行うに際して、制度的な環境が整いつつある。 」って。
 

基本的な視点及び考え方

ここまで高齢社会を取り巻く環境変化についての整理でしたが、ここからは高齢社会における金融サービスに関して個々人も提供側もちゃんと考えた方がいいよって事がつらつらと書かれています。

長寿化に伴い資産寿命を延ばすことが必要

先程まで言われてた通り1000万だか2000万だか足りない場合があるかもしれない、長寿化に伴って資産の寿命も増やさないと、っていうよりまずはその必要性を認識してっこれからは考えていこうねってニュアンスで書かれてる。

たとえば今までは一ヶ月の食費3万円で考えてたけど、2ヶ月の食費を同じ三万円で過ごしなさいってなったらきついよね。二ヶ月になるならこれからの食費を増やせるようにしないといけないってことだ。

ライフスタイル多様化による個々人のニーズは様々

むかしは高齢者の世帯形態と言えば親、子、孫という三世代が同居する世帯が多数を占めていたが、最近では夫婦のみの世帯や単独世帯の割合が増加していて、三世代が同居する世帯は少数派となってきている。

特に単身世帯の増加は著しい。私がそうだ。

働き方も柔軟化し年功序列も夢のあと、終身雇用も危機的状況。保有資産や所得等の状況はバラつきが見られる、って言うより格差がひどい。当然こうした変化は、個々人の行動にも大きく影響を与えているし、ライフスタイルが多様化する。

自分がどのようなライフプランを想定するのか、そのライフプランに伴う収支や資産はどの程度になるのか、自分自身の状況を「見える化」した上で対応を考えていく必要がある。

文中、大学卒業~定年までの書き方に悪意を感じた。中卒や高卒は?

まるで大学出が当たり前みたいで誠に遺憾である

年金需給に加えた生活水準を上げる為の行動

年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して、自らの望む生活水準に照らして必要となる資産や収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。

自分はどんな生活水準で老後はどうしたいのか、まずそこを見極めよう。ウム

認知・判断能力の低下について

長寿化に伴い増えるリスクについても事前に備えたりが必要であると。

誰しも「老い」から逃げおおせる事が出来ない以上、身体的機能低下や認知症による金銭的負担もかかるかも知れない。これを無視した試算では危ないってことだ。

 

考えられる対応

これまでで述べてきた現状及び基本的視点と考え方をよーく認識しつつ、個人や金融サービス提供者はどういった対応が考えられるか。それに加え、その対応を有効なものにしていくための環境整備も必要になる。

健康の為に水泳しなきゃ!プールはあるけど・・・朝の1時間しか一般開放ないとか馬鹿かよ!!ってことになっては目も当てられない。

例え下手かよ

資産形成・管理での心構え

じゃあどうするか編に突入。

現役期、リタイア前後、高齢期にそれぞれどうするのかいくつか手段が書かれている。最近良く聞くFP(フィナンシャルプランナー)に相談してライフプランを形成、見直しを続けていくのが良さそうだ。当然そんな必要があるかどうかは個人次第だね。

独りで悩むなってことか。

金融サービスのあり方・環境整備

金融サービスは上記に対してニーズに応え、これから先を見える化してあげて、それに対しての具体的対策をサービスとして提供する。

同時に求められるサービスの構築・認知といった環境整備も必要です。

以上、最後の方はもう文字しかない!文ばっかじゃ疲れるよね!笑

まとめ・感想

f:id:Ryo_9119:20190625164426p:plain

 

以上が個人的な見解を交えてざっくり噛み砕いた内容です。

この報告書を読んだ私の感想ですが。あくまでも平均的な見解でしか書かれていない為、じゃあ実際は自分はどうなんだってこれを読んだだけではわかりません。しかし私はこれはこれで資産運用について見つめ直したり考え直す事をうながす為の物としては良い報告書だなと思いました。

これを読んだり、ニュースを見て2000万必要って言われてイラっとしたりした人もいるでしょう。そりゃ考えてもなかった事をいきなり現実的にされたらダメージですから。

とはいえ2000万はあくまで報告書内での平均的な生活水準だった場合です。自分はどうなのか試算してみてはいかがでしょうか?

興味がある方は金融庁報告書で検索して読んでみて下さい。

 

最後に本報告書作成に携わった方々、心中お察しすると同時に取り纏めご苦労様で御座いました。

 

ではまた。

 


 問題:本記事で「平均的」は何回使われたでしょうか?笑